京都工芸繊維大学

1-5.γ-グルタミルトランスペプチダーゼの応用に関する研究

 GGTの応用について紹介します。

 GGTの活性中心のところで説明していますが、GGTの反応はγ-グルタミル酵素中間体を経て進行します。アミノ酸などのアミノ基がこの中間体のカルボニルカーボンに求核置換すると新しいγ-グルタミル化合物を生成する転移反応となります。バクテリアのGGTは様々な物質をγ-グルタミル基受容体とできるため、実に多様なγ-グルタミル化合物を合成できます。一方、水が求核攻撃するとグルタミン酸を遊離する加水分解反応となります。最初のγ-グルタミル化合物がグルタミンの場合この反応はグルタミナーゼ反応ということになります。これら2つの反応の至適pHは大きく異なっており、反応液のpHをうまく調整することで、いずれか一方の反応を選択的に進行させることができます。

加水分解反応の応用

転移反応の応用