研究テーマ: 2013年度
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研究テーマの概要

 本研究室では,アルミ合金,チタン合金,ステンレス鋼,複合材料などの先端材料,およびその表面改質材や接合材などの組織形態や強度評価を,主として実験的に行います.

Key Words: アルミ合金,チタン合金,ステンレス鋼,複合材料,表面改質,接合,組織,強度,疲労,転位


 2013年度の研究テーマは,以下の通りです(最後まで,お読みください).

高強度ステンレス鋼に係るフレッティング疲労の支配因子の明確化と設計指針の確立


実験装置

※フレッティング疲労: 摩擦摩耗と繰返し応力の同時的作用により生じる疲労現象(疲労研究の中で評価が最も難しい現象の一つ).

【概 要】  各種機械製品でしばしば問題となるフレッティング疲労※に関し,各種ステンレス鋼を対象として現象解明および支配因子の明確化を試みるとともに,実際の設計へ応用可能な評価法の確立を目指します.H25年度から開始される新テーマです(現在,予備実験中).

【説 明】  卒研生は,社会人博士課程の学生(機械メーカー所属)の指導の下で研究を行います.

【習得できる能力】  各種ステンレス鋼やフレッティング疲労に関する基礎知識が習得できます.また,応用を前提として実験を進める際に必要な思考能力が身につきます.


制御装置

極短時間熱処理によるTI-6AL-4V合金の高強度化

極短時間熱処理材の微視組織
(TEM観察結果)

【概 要】 チタン合金の中で航空機部品等に最も多用されているα+β型チタン合金Ti-6Al-4V(米国チタンシェアの56%)に,本研究室で開発された極短時間2段階熱処理を施し,同合金の飛躍的な強度向上を目指します.この研究により,生体材料の大幅な軽量化がなされ,人体への影響を最小限にすることができます.

【説 明】 卒研生は,修士2年生の指導の下で研究を行います.

【習得できる能力】 チタン合金の組織制御に関する基礎知識が習得できます.また,透過型電子顕微鏡などの各種装置の原理などが理解できます.

各種表面改質によるフレッテイング疲労強度の向上


各種表面改質

【概 要】  フレッティング疲労は,摩擦摩耗特性と疲労特性の両者に支配されます.一方,プラズマ処理,DLC被覆,FPB(微粒子衝突)処理,熱処理等の各種表面改質により,金属材料の耐摩耗性および疲労強度が大幅に改善されます.以上のことから,本研究では各種表面改質およびその複合化により,フレッティング疲労強度の大幅改善を目指します.

【説 明】  この研究は,表面処理関連の企業との共同研究です.卒研生は,修士2年生の指導の下で研究を行います.

【習得できる能力】  金属材料の表面改質とその現状に関する知識が習得できます.また,フレッティング疲労に関する基礎知識が得られます.

研究テーマ一覧

1.高強度ステンレス鋼に係るフレッティング疲労の支配因子の明確化と設計指針の確立:博士1年+卒研生

2.極短時間熱処理によるTi-6Al-4V合金の高強度化: 修士2年+卒研生

3.プラズマ処理,極短時間熱処理およびFPBから構成される複合処理によるTi-6Al-4V合金の機能性向上: 修士1

4.最終処理としてDLC(diamond-like carbon)被覆した金属材料の摩耗特性,機械的性質および疲労強度: 修士1年

5.冷間圧延したチタン合金の微視組織と疲労特性の関係: 修士1年


重要事項

 当研究室は,卒業研究に留まらず,共同研究を教員とともに実施してくれる学生を強く求めています.学生諸君と「真に」研究し,新たな世界を築きたいと思います.HPだけでなく発表会にも参加して,自分の目で研究室,教員あるいは研究テーマが「あう」,「あわない」を判断して下さい.なお,学部生諸君には本学大学院への進学をお勧めします.


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