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こんにちは。今回は週末を利用して出かけたモンセラットのことを書きたいと思います。モンセラットはテラーサの西にあるのですが一度バルセロナまで行って電車を乗り換えて行かないといけないので時間がかかりました。3時間近くかかったと思います。が,その疲れをすべて吹き飛ばすぐらいの絶景に,驚嘆が恐怖を抑圧してしまいます。

モンセラットというのはのこぎり山という意味らしいのですが,その姿はのこぎりというよりも怪獣のよう。玄武が実在するとしたらこんな姿でしょうか。うずくまった姿のようで,ぬっと動き出しそうな形をしています。その巨大な岩肌の断崖絶壁に,へばりつくようにして修道院が建っています。ふもとからの交通は車か登山鉄道,ロープウェイとありますが今回はロープウェイで登ってみました。

9世紀に黒い聖母像が発見されて,その後修道院が建てられました。カタルーニャ語の弾圧を受けていた時代でもここだけはカタルーニャ語でミサを行っていたこともあり,この地の信仰と誇りのシンボルなのかもしれないと思っていました。そういうことから僕は人の接近を拒む秘境の地を想像していましたが,着いてみると意外にもそこは観光地で観光バスやお土産やさんがたくさん並んでいました。そして,たくさんのおじいちゃんおばあちゃん。そうか,これは何だかお伊勢参りや善光寺参りと同じような感覚なんだろうと気付いたのでした。もちろん,年配の人たちだけではなくいろいろな国の人たちが来ていました。スペイン語,カタルーニャ語だけでなく英語,フランス語から日本語や何だか分からない言葉まで,いろいろです。

修道院など大きな建物のある場所からさらに高い山の頂上に近いところにケーブルカーで登ることができます。また,黒い聖母像が発見されたという洞窟にも下りていくことができます。どちらも景色がすばらしいです。ケーブルカーで登ったさらに上に歩いていくと廃墟があります。ここには以前修道士が住んでいたそうです。中に残されているものを見ると冷蔵庫などもあり,ここを放棄したのはそれほど昔ではないことが分かります。頂上の標高は1200m以上あり周囲に高い山もないので遠くまで見渡すことができます。でこぼこと連なるモンセラットの奇岩群はダイナミックで力感があり,躍動感すら感じます。うねうねと続く周囲の台地は地層や木々で等高線を引いたように見え,浮き立つ立体感があります。そして青い空のグラデーションは突き抜ける解放感がありとても大きいです。天気のいい日を選んで正解だったと思いました。行くなら快晴の日に行くことを薦めます。

今回はこれでおわりです。残り1ヶ月を切りあと2,3回の更新となるでしょう。また,次回。

 
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