NAKANO DESIGN LAB.

ヴィジュアルデザインにできること

ヴィジュアルデザインにできることとは、一体何なのでしょう。
ある人から(達)からある人(達)へのメッセージを、図像や文字、色や形を用いて、 正確に、あるいは強く、あるいは優しく、あるいは厳しく、あるいは楽しく伝達すること。
言葉や年齢や性別、国籍、人種の壁を越えて、わかり合える手助けをすること。 新規性、革新、伝統、地域性を考えること。
そして、理解、納得、満足、前進。
ヴィジュアルデザインにできることは、限りなくあります。
そして私たちがヴィジュアルデザインを通じてしなくてはならないことは、果てしなくあります。
この研究室ではそれらについて研究していきます。

印刷についての研究

グラフィックデザインは基本的には印刷を前提としています。 そこでグラフィックデザインと印刷との関係について、あらゆる角度から調査、検討を加えています。 さまざまな時代、国の印刷技法を抽出し、そのイメージがもたらす意味、根底に流れる思想について考察し、 社会的な背景と表現との因果関係、印刷がもたらす表現の役割と意味を浮き彫りにしようと試みるものです。
また、グラフィックデザインとコンピュータとの関係も見逃せません。コンピュータの発達により、 どのようなイメージの表現が可能になってきたかについても研究しています。同時にこれらの研究をもとに、 グラフィックデザインの実制作をおこない、その視覚効果を具体化させています。

ポスターについての研究

ポスターという媒体が果たす機能、役割、視覚効果について、多視点的に考察を加えています。 特にイラストレーションや写真などの図像とタイポグラフィの表現、コピーライトの内容との 相関関係とその構成法などについて研究を進めています。そして実際のポスター制作において、 その研究の実践を行い、広く世に問うことを試みています。

タイポグラフィについての研究

文字やパターンの持つ機能、その形態がもたらす視覚心理について考察しています。
ロゴタイプやボディタイプの視認性、シンボルマークやピクトグラムの象徴性についての考察、 余白や色彩の取り扱いなどに関して分析を行っています。 そして、実際のVI計画やエディトリアルデザイン、パッケージデザイン等を通じて、 タイポグラフィの社会における役割を検討しています。

伝統的なイメージの今日的解釈

日本、そして京都に根付く伝統的なイメージを研究し、それを過去のものとせず、 今日的あるいは未来的な展望を踏まえた解釈をし、新たな表現を導き出そうと試みています。