京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 情報工学専攻
画像工学研究室

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画像工学研究室の主な研究情報です。

中森・杜グループ

◆ 立体視を用いた3次元医用画像診断支援システムの開発

本研究では3 次元画像処理による診断支援ツールから構成されるCAD システムを開発します。従来のCAD システムの問題として、3 次元CT 画像を平面ディスプレイで表示しており、立体感や奥行き感が少なく、部位の位置関係が把握しにくいということがありました。本研究では、医用画像をステレオ表示(立体視)することで立体感や奥行き感を出し、部位の位置関係を把握しやすくします。
例:医用画像を立体視、直感的に操作できる立体視医用画像ビューアの開発

◆ 画像分割

・ 熱拡散モデルを用いた領域抽出

医用画像から臓器などの関心領域のみを自動あるいは半自動で抽出することは、計算機支援診断の重要な課題の1つであります。医用画像は不鮮明である場合が多く、領域の輪郭に欠落を生じたり、領域内部にノイズを含んだりします。医用画像に適用する領域抽出手法は、このような不鮮明さに対してロバスト性を用いてアルゴリズムが必要となります。本研究では、熱拡散のもつ性質を用いて領域抽出に関する研究を行います。

・ 確率モデルと確率伝搬法を用いた領域分割

医者には3次元医用画像の全てに目を通すことは負担がかかることになります。それを減らすため必要な情報(例えば臓器)を選別する必要となります。本研究では3次元医用画像に対し、確率モデルと確率伝搬法を用いた領域分解を行います。

◆ 画像認識

・ 細線状異物検査のため画像処理

食品に混入する釣り糸、 毛髪などの細線状異物の検査は自動化が難し、, 現状では検査員の目視および触診によって行われていることが多いです。しかし、 複雑に絡み合った海藻などに混入する細線状異物の判別は人間の目においても困難であるため、多大なる労力がかかり、 見落としも生じやすいです。その問題を解決するため、分散値、類似度、 ウェーブレット変換などの画像処理の基本的な方法を用いて開発します。

・ 低解像度ナンバープレートの数字のの認識

犯罪捜査において、防犯カメラから得られるような低解像度の車体画像から車両番号をコンピュータを用いて認識する手法が望まれています。従来は目視によって識別を行っていたが、精度が識別者の経験に強く依存する等の問題が指摘されていました。本研究では、車体正面から撮影した画像から得られるナンバープレートから数字シンボルを抽出し,書かれている数字をコンピュータで認識する手法を開発します。

・ SIFT特徴量を用いた3次元画像の類似検索

医療の現場ではX線CTやMRIなどに代表される医用画像診断装置で撮像された3次元画像が診断に用いられます。しかし、過去の診断で得られた多数の3次元画像を医療現場で逐一誤りなく読影することは困難であります。本研究ではSIFT(Scale Invariant Feature Transform)を用いた3次元画像の類似検査を行います。

◆ 色転換

・ モノクロ画像のカラ化ー

昔の白黒映像や写真または電子顕微鏡やX線画像などをカラー化にするため、一枚ずつをPhoto Shop等市販の画像処理で着色することは必要となります。それは非常に時間がかかります。この問題を解決するため、本研究ではモノクロ画像や映画を自動でカラー化にする研究を行います。
例:ランドマークを用いたモノクロ画像のカラー化

・ 画像間の色変換

色彩の復元・着色精度は向上するため、Photo Shop等市販の画像処理で実現が難しいです。そのため、画像間の色変換の研究を行います。画像間の色変換を2種類に分けています。(1).複雑な色分布への対応。(2).主観的な転写意図への対応。下記は(2)となる例であります。
例:半教師付きラプラシン固有画像による画像間転写

福澤グループ

◆ 医用超音波動画像からの組織動きの抽出可視化

超音波に代表される医用画像診断はこれまで2次元静止画像が用いられてきましたが、最近では3次元静止画像、さらには動画像が海洋されつつあります。動画像は組織の動きなど多くの情報が得られる反面、医師が直接読影するのはしばしば困難であり、画像工学的な診断支援技術が有効です。我々は、医用超音波診断装置の出力する動画像から、組織の動き(動脈拍動)を画像処理によって選択的に抽出・可視化することに開発します。
参考:知のシーズ集の生体組織の動きを抽出して難病診断支援を

◆ 太陽電池/LED基板の非破壊画像検査手法の開発

太陽電池基板は、大型化と薄型化が進んでおり、製造工程での割れ対策が極めて重要となっています。割れ問題の一因に、基板中の微小な残留歪みがありますが、その測定はこれまで困難でした。我々は、半導体中の微小な歪みを非破壊でイメージングできる赤外光弾性措置SIRP(Scanning Infrared Polariscope)を開発します。
参考:知のシーズ集の太陽電池の割れ対策と歩留まり向上を目指して

◆ 組み込みインテリジェントイメージセンサの開発

動画像を間断なく連続入力しながら処理を行い、画像検査や特徴量抽出が可能な高速・低遅延インテリジェントイメージセンサです。DSP、専用理論回路、プロセッサアレイ等をカメラやセンサと組み合わせ、独自の画像処理アルゴリズムを最適化実装することにします。

◆ X線CT画像からの軟組織モデリング

本研究の目的はマルチスライスX線CT画像から心壁、血管壁などの軟組織の三次元形状を抽出するため、軟組織に特化した3Dモデリング技術を確立します。または先天性小児心臓疾患の手術計画支援のため、心臓の精密な樹脂レプリカ作成をターゲットします。