ショウジョウバエの遺伝子記号(遺伝子名の省略で表す)の表記では、 対立遺伝子は上付き文字で表するが(w1wa など)、 特に区別しないときは表さないことがある(w など)。 野生型対立遺伝子は上付き文字「+」で表してもよいが、何も表記しないか、 遺伝子記号を省略して単に「+」とすることも多い。 例えば、bw の野生型対立遺伝子の場合、明らかなときは単に + とし、 bw+ とは表記しないことが多い。 これは不正確なのではなく、書かないことがわかりやすい、または、 間違えづらいからである (「bw と +」は「bw1bw+」よりわかりやすい)。 また、現在では、野生型対立遺伝子を大文字で表さない。 大文字と小文字で別な遺伝子を表すことさえある。 例えば、遺伝子記号 wwhite (X染色体上の遺伝子で代表的な突然変異の表現型は白眼)、 WWrinkled (第3染色体上の遺伝子で代表的な突然変異の表現型は翅が縮れる) と異なる遺伝子である。 このため、ショウジョウバエの遺伝子記号は他の生物と比べ、 わかりづらい可能性はある。

相同染色体を「/」の前後で分けて表記するが、 ホモ接合であることが明らかな場合は分けて表記しないことがある。 異なる染色体は「;」で区切る。 実験に無関係な染色体は遺伝子型に含めないのが普通である。 遺伝の教科書などの他の生物の例では、相同染色体をABのように続けて表記したり、 明らかに異なる染色体であっても明確に区分しなかったりするものもあるが、 ショウジョウバエの遺伝学では分かる範囲で区分する。

このテキストでは、実験1(一遺伝子雑種)、実験2(検定交雑・戻し交雑)、実験3(二遺伝子雑種)は、相同染色体を「/」で分け、かつ、野生型対立遺伝子を「+」で表記している。一方、実験4と実験5(伴性)、実験6(相補性)では純系のみを扱っているため、「/」を含まない表記にしている。特に実験6(相補性)では実験者にとっては未知の突然変異を扱うため、野生型対立遺伝子についても遺伝子記号を書くことができない。

テキスト最終修正:2013年7月16日

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Last-modified: 11 Jan 2015 (日) 21:45:49 (2011d)