村野藤吾の設計研究会

村野藤吾の設計研究会

2005.08

はじめに


 村野藤吾(1891〜1984)は、文化勲章や日本芸術院賞、日本建築学会賞などを受賞した、近代日本を代表する建築家です。代表作に「日生劇場」、「都ホテル京都佳水園」、「大阪新歌舞伎座」、「広島世界平和記念聖堂」などがあります。モダニズムの理念と方法から出発しながら、様式性や装飾性を湛えた独自のデザインを展開した建築家として知られています。


 京都工芸繊維大学美術工芸資料館では、1996年以来、村野・森建築事務所から村野作品の設計図やスケッチ類の寄贈(預託も含む)を受けてきました。その数は、2006年現在、約5万5千点におよびます。その内容は建築本体にとどまらず、内装、家具、照明、造園に関するものまで含まれています。これらは村野の足跡そのものであり、近代建築の歴史の重要な一部を成す資料といえます。


 本研究会は、本学美術工芸資料館が所蔵する村野資料の保管・整理作業を行い、その資料をもとに村野藤吾の建築作品について研究を行うことを目的として、1998年、本学美術工芸資料館内に設置されました。1999年からは、毎年「村野藤吾建築設計図展」を開催し、所蔵資料の公開を続けています。また、縁のある建築家や研究者を招いてシンポジウムを開催するなど、村野作品の魅力を伝えるための様々な活動を行っています。


 近年、近代建築の保存に関する国際的な組織DoCoMoMoの活動によって、文化遺産としての近代建築の重要性が唱えられています。そこでは建築物のみならず、設計図やスケッチもまた建築文化を伝える貴重な資料として保存の対象となっています。これらの資料を通じて、建築家の思考や創作の過程など、多くのことが明らかになります。村野がどのような思考や創作の過程を経て作品を生み出していたのか、設計図やスケッチに即した研究が、村野研究の新しい領域を切り開くことになると考えています。


 村野藤吾の建築に関する資料や保存についての情報をお持ちの方、また展覧会の図録購入をご希望の方は、研究会までご連絡いただければ幸いです。我々の活動や研究へのご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

国立大学法人京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
村野藤吾の設計研究会




委員長 竹内次男
委員  安達英俊          石田潤一郎 庭を見る
大平滋彦          笠原一人
奥藤圭造          中川 理
川畑博美          西村征一郎
神戸嘉也          松隈 洋
豊島匡寿
西池華子
西島一夫
福原和則
山田雄祐          ※敬称略・順不同

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