設立趣旨およびセンター長挨拶

 工業製品、特にインフラ設備や住宅設備機器は使用年数が長く、長期信頼性や耐久性が求められており、『長もちの科学』の研究の必要性がますます高まっています。本センターの先駆けである「長もちの科学研究センター」にて先端金属材料、GFRPやCFRP等の複合材料、樹脂成形品、ゴム材料等の各種材料に関する研究を実施し、産業界から注目を集めてきました。メーカー各社や研究機関で構成される講演会・情報交換会(長もちの研究会)は過去5年間で26回開催されて、約1500名が参加し、全国的に認知度が高まり、メーリングリスト数は400人に及びます。研究成果の一部は、平成27年4月に(株)日刊工業新聞社から、おもしろサイエンス『長もちの科学』書籍として発刊されました。
 そこで、2015年11月に京都工芸繊維大学大学戦略推進機構内に「長もちの科学開発センター」が、工業製品全般に、各種使用環境下における長期劣化機構を解明するとともに、促進耐久試験方法を確立し、良い製品を大事に使うための共通基盤技術を普及させることを目的に設置されました。産学連携のコンソーシアムの企画運営、メーカー各社や研究機関で構成される講演会・情報交換会(長もちの研究会)、個別の技術コンサルティング、共同研究・委託研究を通じて公的な機関として業界の取りまとめの地位の確立やJIS規格標準化のイニシアチブを取っていきたと思っております。また、本学大学院生を積極的にプロジェクトへ参加させることにより、研究活動を通じた教育システムとしての機能を併せ持つように配慮したいと思っております。
 分野は多少違っても『長もち』を、一つのキーワードにして、研究者たちが集い、情報交換や討論ができる学際的なセンターは、重要ではないでしょうか? ぜひ、ご参加賜れれば幸いです。

長もちの科学開発センター長

西村寛之

お知らせ

  • 「工業製品・部材の長もちの科学 設計~評価技術から応用事例まで~」発刊(2017年4月)

    (株)エヌ・ティー・エスより「工業製品・部材の長もちの科学 設計~評価技術から応用事例まで~」(ISBNコード:978-4-86043-481-6)が発刊されました。材料開発、製品設計のための現場で使える解説書として長もちの科学開発センターがまとめたものです。長年の実務経験を織り込んだ「わかりやすい」記述となっており、製品開発者のみならず、品質管理・製造・事業企画・営業等すべての人に役立つ書籍となっております。是非一度ご拝読ください。

  • 「おもしろサイエンス・長もちの科学」発刊

    日刊工業新聞社より「おもしろサイエンス・長もちの科学」(ISBNコード:978-4-526-07410-3)が発刊されました。良い製品を長く大事に使うための技術として長もちの科学研究センターがまとめたものです。是非一度ご拝読ください。